Ｉａｉａのアートと比べるとかなり安っぽいイラストのスペイン版。サインは無く、作者不明。
俳優を似せようとする努力よりも、ファッション・イラストを描きたい気持ちが勝ってしまったようなタッチ。
顔色の悪過ぎるジャン＝ルイ・トランティニャンもレオタード姿のドミニク・サンダもとにかく似てないが、
これはこれでなかなかの味わいではある。
「ファシズム・・・裏切り・・・死・・・すべてが虚しく終わった。間違った順応さえも！」
というコピーが作品の内容を簡潔過ぎるほどに表している。

１９８６年にスペインでリヴァイヴァル公開された際には、フランス初公開版を真似たポスターが制作された。
Iaiaによるイラストをなぞってはいるものの、こちらはかなり雑なタッチだ。
印刷があまり良くないせいで判りにくいのだが、ミニマルに描き込まれた小さな顔が、実は変更されている。
下図左がIaiaによるフランス版、右がこのスペイン版なのだが、
恐らくスティルから起こしたものであろう、これはトランティニャンの顔である。