グラフィック・デザイナー小笠原正勝さんは、半世紀にわたって映画・演劇のポスターや広告などを手がけて来た。
東宝東和、ATG、エキプ・ド・シネマ、そしてフランス映画社との蜜月が生みだした圧倒的な数のデザイン群。
とりわけ80年代のミニシアター幸福期において、劇場の入り口を、階段を、ロビーを華麗に彩って来たのは小笠原デザインによるポスターたちだった。
ゴダールを、アンゲロプロスを、ヴェンダースを、タルコフスキーを見るには、まず小笠原デザインによる甘美な洗礼を受けなければならなかったのだ。

2012年12月12日、横浜のイベントスペース「nitehi works」にて「あの遠い日の映画への旅 小笠原正勝[Cinema&Play Design Work]展」
を開催中の小笠原さんを訪ね、幸運にもお話を伺うことが出来た。
手がけられた作品1点1点に込められた思いやエピソードをうれしそうに語りながらも、「思い出に浸ってるわけにはいかない」と
フィルムからデジタルへのシフト、および「街の」映画館の存続問題を憂慮し、アクチュアルな映画人としての姿勢を崩すことはなかった。
ミニシアター・ムーヴメントの具現者が語ってくれた、貴重な証言の一部をここに。



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小笠原デザインスタジオ
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