1982. RCA 'Cine Music' vinyl.


初公開当時、『気狂いピエロ』のオリジナル・サウンドトラック・アルバムはリリースされなかった。
フランス国内で、アンナ・カリーナの新録歌唱による「私の運命戦」「一生愛するとは言わなかった」をA面に、
デュアメル作曲の「Ferdinand」「Pierrot Le Fou」の短縮ヴァージョンをB面に収録した7インチ・シングルがリリースされたのみだった。
1982年、脚本家・エッセイスト・作曲家のアラン・ラクームがオーガナイズしたシリーズとして『気狂いピエロ』は初めてLP化された。
しかし収録されたのは4曲のみ、B面にはデュアメルが1963年に手掛けたドキュメンタリー短編「Mediterranee」が収録されたアルバムだった。



2001. Universal Music France 'Ecoutez Le Cinema!' CD.

時は流れ2001年、『気狂いピエロ』の劇中音楽をフル収録したサウンドトラック盤が何の前触れもなくリリースされた。
前出のLPに収められていた4曲に仏盤シングルのアンナ・カリーナの歌2曲を加え、
パーティ場面で流れるラウンジ・ミュージック、「マダム・ラ・マルキーズ」のジュークボックスから流れるサイケなツイスト曲、
そして浜辺でのミュージカル場面でかかるアンナ・カリーナ歌唱の「Mic et Mac」までも収録した充実の全9曲。
カップリングは、やはりデュアメルが音楽を担当したゴダール作品『ウィークエンド』(1967年)から7曲。
2007年には『気狂いピエロ』の9曲を独立させ仏盤シングルのジャケットを再現した日本独自のCDアルバムもリリースされた。