1971. US Lobby Cards.

ジェニー・アガターのオール・ヌードや、野生動物の虐殺シーンがあるため当初はR指定だったが、
5分ほどカットし、PG指定に収まった。
その後、再公開に際して削除シーンは復元されることになる。

劇中、ジョン・バリー作曲の美しい旋律に乗せてガールズ・ヴォイスが聴かせるのは
童謡「マザーグース」にある「Who Killed Cock Robin」(誰がコマドリ殺したの?)からの一節だ。

Who'll sing a psalm? (誰が讃美歌を歌うの?)
I, said the thrush. (わたしが、とツグミが言った)
As she sat on a bush. (彼女が藪の上にすわったら)
I'll sing a psalm. (わたしが讃美歌を歌います)

Who'll carry the link? (誰が花輪を持つの?)
I, said the linnet. (わたしが、とムネアカヒワが言った)
I'll fetch it in a minute. (わたしがすぐに取って来ます)
I'll carry the link. (わたしが花輪を持ちます)

スズメが殺したコマドリの葬式について相談する歌が、3人の旅とどう関係するのかはわからない。


1971. US Pressbook.


「アボリジニが掴んだトカゲ」というイラストにジェニー・アガターが下着を履こうとしている写真を合成。
アガターのヌード・ショットを削除してまでPG指定に持ち込んだわりには、大胆なパブリシティだ。
右側にある裏表紙を見ると、ポスターが3種類制作されたことがわかる。





中を開くと新聞・雑誌広告用の版下、というのがUS版プレスブックの定石。
他ページにはクレジットやシノプシス、そしてご丁寧にもラジオCM用のアナウンサー原稿まで。


Original Soundtrack Recording Album

1978年に「GSF Records」なるレーベルからリリースされたサントラ盤。もちろん海賊版。
全10曲入り。モノラル。多少ノイズがあるものの、オフィシャル盤として出しても許される音質。
なお同時期に、「Poo」なるレーベルからも同内容のアルバムがリリースされている。
ジャケ裏に日本語での解説が印刷されていることから、海外では日本盤扱いされているが、これは真っ赤なウソ。
この解説、よーく見ると、なんとオーストラリア製アクション映画『スカイハイ』のものである。
かつてアジアや東欧は、海賊版業者にとって、出どころを撹乱するための便利な隠れ蓑だった。

2000年にリリースされた新録版も悪くないが、オリジナル録音に比べるとかなり行儀の良いサウンド。
やはりオリジナルに勝るものなしである。